現役調理師ヨシキの美味しい料理生活。

現役調理師であり料理人ヨシキが料理のお役立ち知識を気ままに発信

調理師や、料理人のある一日の仕事の流れ

調理師や、料理人は一体どんな風に仕事をしているのか?拘束時間が長いと言うけどどのくらい?そして業務形態によってどんな違いがあるのか?興味はありませんか?
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ワタシ、ヨシキは洋食屋、イタリアンレストラン、和洋折衷の居酒屋、個人経営の店舗、給食業とわりと色々経験してきました。なのでワタシが経験してきた様々な形態のお店の一日の流れを実体験に基づいて紹介してみたいと思います。


その1 洋食屋
洋食屋といってもそれこそ沢山ありますが、ワタシの就職1年目は老舗と呼べるような洋食屋さんでした。過去にはテレビに出演経験のある有名シェフもいるようなお店でしたね。

そこでは9時入りの早番2人、11時入りの遅番3人で土日祝日は遅番4人。平日は5人、土日祝日は6人体制で回していました。その他に洗い場さんがいましたね。ちなみにこれは厨房側だけの人員でホール側はまた別にいました。

早番の2人は出勤したらまず一通りの調理器具のスタンバイをします。洗浄機つけたりお湯沸かしたり。発注した食材が届いたりするので納品もします。そんなことしながらその日の仕込みを開始します。

その日必要なデザートやソース、サラダ等わりと手間のかかる仕込みや場所を広く使わないとできない仕込みが多いですね。というのもそのお店はランチタイムとディナータイムの間にクローズする時間が無く、ずっとオープンしているタイプの営業形態だった事もありオーダーをこなしながら仕込みをするのが難しかったからですね。

その後11時頃には遅番の3人が入り営業開始です。オーダーが入り始めると仕込みは出来ませんが、簡単なもの、早く出来るもの、場所を取らないもの等はオーダーが無い時にはどんどん進めます。といってもピーク中にはほぼ手をつけられないのでキリのいい所でやめとくのがほとんどですね。

アイドルタイムと呼ばれる大体14時から17時くらい。オーダーはあまりありませんがゆっくりしてる時間はありません。賄いと休憩を回すために厨房人数が減ります。またわりと手間のかかる仕込みをやったり在庫確認をして発注かけたりする時間でもあるので、油断してると大した仕事も出来ないままにディナータイムに突入してしまうこともしょっちゅうありました(笑)と言っても1年目の時の話ですが。

ディナータイムには比較的仕込みは残さないようにしていました。もちろんオーダーのためもありますが、何でもかんでも仕込めばいい訳ではなく次の日に回すべきもの(特に悪くなりやすいサラダ系)もあるからです。またラストオーダーを意識して片付けていかないと帰れない(場合によっては終電逃しも・・・)ために必死になってオーダーと片付けしてましたね。

ラストオーダーがかかった後は一気に片付けと掃除、また在庫確認と発注業務です。次の日のための食材の解凍や仕込みのための下準備をしたりもします。

そして閉店。23時ですね。さぁ帰るかと思いきや、この頃のワタシや先輩たちはここで残って賄いを作りながらオムライスの練習したり、試作をしたりしてました(笑)早番から最後までいれば14時間お店にいますね(笑)

それでもこの頃のワタシはそれが普通でいち早く料理を覚えたい、作れるようになりたい!そんな気持ちでいっぱいでした。そのため一時期には先輩たちの仕事を教わるために早番の時には7時入りし自分の仕込みを終わらせ、9時に来る先輩の仕込みを教えてもらうなんて事もしてました。7時~23時。16時間(笑)ブラックですねー(笑)

以上のような流れが就職1年目の洋食屋勤務の1日です。これがチーフもしくは料理長と呼ばれる立場になるとあからさまに管理業務が追加されますね。食材原価や人件費管理、新メニュー考案、レシピ作成等々。それらの管理業務が追加された1日についてはまたの機会に紹介させて貰いますね!また給食業となるとガラリと流れが変わります。そちらについても今後紹介しようと思っていますので参考にしてみてくださいね!